掲載している各メディアは, 発売から50年以上経過したものが多く, そのほとんどが中古品で購入したものです。当初は優秀な録音であっても, レコードの場合など長年の再生に伴い音溝の埃やゴミによる傷, 高温多湿の気候や手垢・手脂によるカビの付着, 熱による変形(歪み)等で, 音質が著しく低下している盤もあります。 同様にオープンリールテープ・カセットテープ等の磁気記録メディアも, 繰り返し再生を行うことで磁性体の劣化, 摩耗, テープ伸びなどの傷みが生じ, 音質の劣化(雑音/ 歪み)が起きてしまい, 本来の持ち味が発揮できていないケースもあると思います。 オーディオ機器はデバイスなどを見直すことで性能を発揮できますが, レコード及び磁気テープはそうもいきませんね。


★「優」の少ない評価でも, 当初は良い録音であったかも知れません。 その点はご留意してください。


音の表現の中から, よく使われている基本的な表現を, 下記5項目で総合採点しています。

●こもらない音:鮮明ですっきりとし, ベールを一枚はいだような鮮度が高くクリアーである。
●自然な音:キンキンとかドンシャリだけが強調された音ではなく, 人の声や楽器の音が自然に聴こえる。
●豊かな音:平たんで臨場感のない音ではなく, 音が身の周りを包み, 部屋全体に広がるような音域を感じる質感である。
●抜けのよい音:つまった歯切れの悪い音ではなく, 特に吹奏楽器のトランペットで言えば, スカッと目の前に迫ってくる。
●奥行きのある音:オーケストラなどの演奏の時は, 通常ヴァイオリン奏者は前で弾き太鼓は後ろで叩くわけです。 その遠近感がよく出ている。